CASE 本社がデンマークの弊社は、家具をメインとしたインテリアブランドの会社ですが、照明やホームアクセサリーなど様々な関連商品も扱っています。業界的には、出稿先は建築系の雑誌やインテリア雑誌になるのですが、弊社はどちらかというとファッション誌に出稿する機会が多いと思います。具体的には『家庭画報』『Casa BRUTUS』『UOMO』『ELLE DECOR』などです。 弊社のブランドは、インテリア業界の中では認知度が高い方だと思いますが、世間一般からするとなかなか認知されていないのではないかと思います。それをいかに一般の方にも知ってもらえるブランドにできるか、それへのアプローチが課題の1つだと思っています。そこを実現するためには、狭いインテリア業界だけではなくて、もっと大きなファッションやカルチャーといった世界へリーチできるような形が、我々のブランド認知を上げると思って出稿しています。弊社の購買層は40〜60代くらいで割と経済的にも余裕があり、インテリアにも造詣の深い、デザインというものに対する理解も高い方々というのがメインとなってきます。ただ、それでも、より若い世代も1つのターゲットになるブランドでもあるので、そういった方々にも知ってもらいたいと考えています。 広告はすべてタイアップです。即効性のある広告というのはなかなか少ないと感じていますが、雑誌によっては即効性があります。具体例でいうと『家庭画報』とのタイアップでは、高価であるにもかかわらず「これ買いたいのですが」という問い合わせをリアルに受けたこともあります。ただ、基本的には即効性ではなく、我々の商品の世界観を伝えるような広告をつくってもらっています。家具のコーディネイトの方法であるとか、我々 のブランドとしての見せ方だけではなくて、各雑誌媒体のスタイリングや伝え方で編集してもらうと、より深い良さを表現してもらえるのかなと思っています。plusフリッツ・ハンセン ジャパン代表インタビュー: 四方田 隆2鈴木 利昌氏 コロナ禍がインテリア業界、特にプレミアムなものを扱っているブランドにとっては非常に転機となり、我々もその流れに乗って業績がすごく伸びました。海外旅行など外でお金を使えなくなり、いざ家の中を見渡すとそろそろインテリアを替えてみるかとなったのではないかなと思います。いまコロナは落ち着いてきていますが、それでも業績は伸び続けています。ほかの国と比べると、日本はあまりインテリアにお金をかけない国だと感じていました。これまでもプレミアムなものに対するニーズはあったと思いますが、コロナをきっかけに、より身の回りの生活を振り返るように価値観が変わったのではないかと思います。 我々のブランドは、家具ブランドの中でも150年を超える長い歴史をもっています。過去、数々の名作と言われているものをデザインしてきており、それは家具の歴史のみならず、デザイン史にもきちんと刻まれているようなものばかりです。我々のブランドの認知として、名作をつくり続けている会社と思っていただいている方々も多いのですが、それだけではなく、近年活躍しているデザイナーとも新しい名作というのを常につくり続けています。家具の歴史のみならず、デザインの歴史もつくり続けてきた会社というのが弊社の特徴です。その良さを、雑誌広告を通じて伝えられたらと思っています。28インテリア業界からファッション、カルチャーの世界へ最前線最前線最前線最前線最前線+++++
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