雑誌広告2026_05
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文/阿部民子 ジェイアール東日本企画(略称jeki)の設立は、国鉄民営化の翌1988年。JR東日本の戦略子会社第一号として発足。現在も同グループの中核を成す広告代理店だ。 会社組織としては、電車の中づりや駅貼りの管理を含めた媒体社としての部門、JR東日本やルミネ、アトレといったJR東日本グループの広告を扱うハウスエージェンシー部門、さらにJR東日本グループ以外の一般企業を対象としたクライアントの部門と、大きく3つの部門からなりたっている。 「設立当時は交通広告の扱いがメインではありましたが、徐々に一般クライアントへと事業を拡大していったと聞いています。事業が大きく動いたのは、1997年の『ポケットモンスター』のアニメ化です。ライセンス社の1社として参画したのをきっかけに、現在では映画出資やコミックス・も活発化している。 雑誌を含めた4マスでの取り組みも数多い。JR東日本関連では、以前は運賃改定など幅広く伝えるべき情報は、ビジネス誌、週刊誌を中心に純広告として出稿することが多かったという。そこから、近年は旅もののタイアップなど、営業寄りの発想へと移行。ファッションビルやアウトレットモールなどとのタイアップ広告も増えていると話す。 近年の紙媒体の広告で、反響の大きかった事例にはどんなものがあるのだろう。 一つ目が、『anan』(マガジンハウス)の本誌タイアップ+Web転載+新聞純広告のメディア横断型出稿となった、JR東日本「冬の東北流動促進」だ。『anan』本誌では、東北の旅情報を12ページにわたって紹介。同記事をWebやSNSでも展開するとともに、それを組みなおして読売、朝日、産経、東京新聞などにも掲載した。記事の原稿を『an an』編集部が制作したのも、同広告の特徴だ。雑誌と異なる新聞原稿の制作は未知の分野であったかと思うが、マガジンハウスらしい切り口は反響を呼び、成功事例となった。同様の広告は、『CREA Traveller』(文藝春秋)でも展開。本誌6ページとWeb、日本経済新聞掲載との連携を行い、メディア横断で紙媒体の利点を存分に発揮した事例となった。 二つ目の雑誌コンテンツ活用事例が、『幼稚園』(小学館)×JR東日本メカトロニクスによる付録制作だ。JR東日本の自動改札システムなどを担うJR東日本メカトロニクス設立10周年に際し、「社員に向けて、モチベーションアップになる企画、家族で楽しんでもらえる企画をやりたい」との要望を受け、『幼稚園』とのタイアップ企画が実現。厳密な実機の設計図をもと漫画のTVアニメーション化の製作委員会への参画など、IP活用的なコンテンツビジネスにも注力しています。新型コロナウイルスの流行は、当社の強みだった交通関連の事業が苦戦するタイミングともなりましたが、それが会社としての方向性を検討する契機となった気がしています。それまでは、交通関連事業の一本足打法に近かったのですが、コロナ禍以降はデジタル系のセクションを本部として立ち上げるなど、多角的な事業展開へと徐々に方向転換しています」と話すのは、メディア・コンテンツ本部メディア局新聞・雑誌部部長の甲斐久善氏だ。近年では、JR東日本の首都圏の駅を回ってスタンプを集める「ポケモンスタンプラリー」や、推しの誕生日に応援広告を掲出する「チアリングアド」、車内のデジタルサイネージから将来的には放送局を目指す「TRAIN TV」などの事業ハウスエージェンシーの今親会社の広告業務を独占して手掛けることが多い広告代理店、ハウスエージェンシー。近年は、親会社以外の広告案件も請け負う総合広告代理店として活動している企業も多く見られる。業績が好調の企業が多く、日本の広告会社売上ランキング上位に位置する企業もあるほど。ハウスエージェンシーによる特徴ある紙媒体の成功事例を紹介しつつ、紙媒体広告の将来像を探る。雑誌を核に各媒体の企画へ展開ジェイアール東日本企画メディア・コンテンツ本部メディア局新聞・雑誌部部長甲斐久善氏ジェイアール東日本企画CASE13

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