漢字にふりがな(ルビ)を振ることを「好奇心の、バリアフリー」としてキャッチコピーで端的に表現し、ビジュアルではルビを運ぶアリを観察する子どもの姿がニー自体の事業主体がエレクトロニクスから、金融やエンタテインメントへの拡大と大きく変化するのに伴い、従来のクライアントとしての関係が深化。ソニーが持っているアセットと組んで、他のクライアントに独自のサービスを提供していく、ソニーグループとしての「共創」の形へと進化を遂げているという。 変化の時代における、最近での紙媒体の事例を伺った。 一つ目は、業界誌で展開したオンワードホールディングスの企業広告だ。対向ページの社長メッセージに合わせて掲載されたもので、「今、オンワードさんが持っているブランド価値を定義するような雑誌広告を」と提案。社員インタビューなどを通して、楽しみながら仕事に向き合う社員の熱い思いを「世界に、愛を着せる。」というコピーに反映。グラフィックは、多様つになったら形になるのか、という状態が多くなってきているのも事実です。 また、時世柄か、イベント的なアクティベーション施策も増えています。最近ではアシックスジャパンさんで、企業内でのブランドパーパスの理解と浸透を目指しての社員向けワークショップを企画しました。スポーツブランドという性質上、社員にゲーム形式で動いてもらい、それを踏まえたディスカッションを行いました。いわばPR会社のような業務で、メディアとは違うところでのこうしたブランド設計的な業務も多くなっています。単発的な企画も多いので、いかに継続するかが一つの課題ですね」 フロンテッジはソニーグループと電通グループが親会社となるハウスエージェンシーという顔をもつが、電通、ソニーとの関係も、徐々に様変わりしているという。電通とは、協働して動くのはもちろん、案件によっては競合社となることも。ソニーに関しては、ソな個性と才能が折り重なり、多様な事業を生み出していくオンワードホールディングスの唯一無二の色を織りなすテキスタイルをイメージ。企業イメージ向上と人材採用に寄与する企業広告となった。 二つ目は、2025年に新たに制定された6月2日の「ルビの日」に合わせ、読売新聞朝刊全面に掲載された、ルビ財団の広告だ。ビジュアルには、「好奇心」のシンボルとして、ルビを運ぶアリの行列を虫メガネで観察する子どもの姿を採用。「ルビは、好奇心の、バリアフリーです。」のキャッチコピーで、ルビを適切に増やすことで、あらゆる人が学びやすく、多文化が共生する社会づくりを提案、漢字にルビを振ることの重要性や、ルビ財団の活動をアピールした。広告出稿後は、「ルビ財団」の検索数や財団への問い合わせが増加。図書館でのルビフル(ルビが多めにある一般書や、親子で楽しめる児童書)大賞受賞作品の展示をはじめ、メディア出演や取設立へとつながった。 代表取締役社長である島田浩太郎氏は、クリエイティブプロダクションを経て、1995年、東急エージェンシーインターナショナルにコピーライターとして入社。国内外の数々の広告賞を受賞するクリエイターとして活躍し、2024年に社長に就任した。 「雑誌広告を含む広告業界は、デジタルやAIの出現により、いま大きく様変わりしています。ひょっとすると、一つのAIによって、認知から購買までの流れ、いわゆるファネルが変わるだけでなく、今までのファネル自体が崩壊する可能性もあります。そう考えたときに、自分たちのビジネスのやり方も、自ずと変化していかなければなりません。僕らの仕事は、クライアントの仕事をサポートする形で入ります。今までそれは、マーケティングとしてモノだったり、ブランドだったりを好きになってもらう、という形でした。しかし、この変化の時代、今までと同じやり方ではサポートしきれない部分も出現してきました。モノや売り方を考える前の、いわゆる『立ち上げ』の部分から入っていく、いわばコンサルのような仕事を担う事例も多くなっています。それに対し、我々はクライアントよりも先に、未来の広告業界をある程度想定し、仮説を立てて動いていかなければいけないし、それをクライアントに対して説得力をもって説明できなければいけない。そういう意味では、今は変化のときであり、大きな過渡期を迎えているといえます。 特に最近感じているのが、〝仕事の足〟が長くなったということです。昔は、広告はだいたい3、4か月で形になりました。しかし、仕事の『上流』から携わることが増えた現在では、い紙媒体の強みは情報の深さと的確なターゲティング5
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