雑誌広告_07
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新型コロナウイルスによって、私たちの生活・ビジネス・社会は、大きな変化を余儀なくされている。メディアもまた、その変化のうねりの中にある。不確実な未来を捉えるために、いま私たちには幅広い視野が必要だ。社会全体で進むデジタルトランスフォーメーションから、出版業界は何を学ぶべきだろうか。他産業まで視野を広げ様々な海外企業の取り組みについて、紹介していきたい。1990年代半ばに日本で初めてインターネット広告費が広告費統計に計上されてから二十数年。その間ずっと、メディア業界はデジタル化と向き合ってきた。本稿をお読みになっている出版業界、ことに雑誌広告に携わる方々は、出版社のもつコンテンツをどのようにデジタル化していくのか、また、SNSなどのプラットフォームと連動させ、コンテンツの力を如何に増幅これまでの「情報のデジタル化」から、今後はDXによって「生活のデジタル化」家電や、音声でコントロールするスマートスピーカー、視覚を拡張するウェアラが進展する。私たちの生活空間の中に、デジタルスクリーンに加えて、スマートブルデバイス、スマートモビリティなどの新しい接点が増えていくが接点となる時代が接点である時代情報のデジタル化から生活のデジタル化へさせていくのか、といった課題に取り組まれてきただろう。 しかし、そうしたデジタル化は、狭義のデジタル化にすぎない。今、社会全体での大きなデジタル化、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)の潮流が、メディアだけでなく様々な産業を飲み込みはじめている。この広義のデジタル化は、新型コロナウイルスの影響によりさらに加加藤 薫氏株式会社博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所グループマネージャー 兼 主席研究員1999年博報堂入社。菓子メーカー・ゲームメーカーの担当営業を経て、2008年より現職。生活者調査、テクノロジー系カンファレンス取材、メディアビジネスプレイヤーへのヒアリングなどの活動をベースに、これから先のメディア環境についての洞察と発信を行っている。メディア環境研究所公式サイトhttps://mekanken.com/ で「MEDIA NEW NORMAL」というテーマで活動中3株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所 加藤 薫国際委員会 海外状況レポート限定的なデジタルスクリーン多様なデジタルデバイス“情報”のデジタル化“生活”のデジタル化〰〰〰〰〰〰 デジタルトランスフォーメーション、Withコロナで急速に進む出版業界のこれから他産業に学ぶ

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