雑誌広告2020_09
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雑誌の電子出版が普及しないのはなぜ?きく受けました。 さらに今回、大きく定期購読者数を伸ばした雑誌の特徴として、コロナ禍以前から定期購読販売の準備をしっかりとしてきたのかどうかというのも大きなポイントです。富士山マガジンサービスでは約1万銘柄の雑誌を扱っています。定期購読というと年間購読が一般的ですい1万円を超えてしまいまが、その場合料金はだいたす。それだけの金額を一度に払うとなると、当然躊躇する方もいらっしゃいます。そこで5年ほど前からスタートさせたのが【月額払い】というサービスです。年間購読のような一括払いではなく、購読停止を申し込むまで月ごとに料金を支払うシステムです。こうすることで定期購読のハードルがぐっと下がります。 さらに【月額払い】を申し込んでいただくと最初の数号は半額、その後も10%割引くなどのキャンペーンを、雑誌ごとに出版社さんと相談して実施しています。この割引きを【段階割】と呼んでいますが、定期購読の申し込みを考えているお客さんにはこの【段階割】が大きなアピールになります。コロナ以前から定期購読者を増やそうと【月額払い】や【段階割】を準備してきた雑誌は、やはり大きく定期購読者を増やすことができています。   i4 今回のコロナは、なんとなく次はこういう時代がくると思っていたトレンドを急激に加速させた気がします。例えば、テレワーク。これだけインターネット環境が整っていれば近い将来は自宅で仕事をするように出版業界のトレンドといえば、電子出版があります。みなさんご存じのように電子出版の市場にはマンガと書籍、そして雑誌の3種類があります。この中で一番売れているのがマンガで、電子出版市場を牽引する存在です。その次に書籍。書籍も、デジタルと親和性がndleで、PCで読むことを想定していました。PCは画面が大きいので、雑誌のテイストを損なわずに読むことができます。ところがその後スマホやタブレットが主流の時代がやってきました。実は3年ほど前に富士山マガジンサービスに電子雑誌を読みに来ていただいているお客さんが、どのツールで読んでいるのかを調査したことがあります。そのデータによるとPC・スマホ・タブレットが1:1:1の割合でした。このデータを見ると意外とタブレットやPCで読まれているなと思うかもしれません。でもスマホとタブレットの普及率を比べてみると100倍以上違います。100倍以上端末が多いスマホがタブレットと同じ比率ということは、それくらいしか電子雑誌が読まれていないということです。 その要因は雑誌の特異性なると漠然と思っていたことが、コロナ禍によって一気に舵が切られ、今や当たり前になりました。雑誌の世界も同じで、定期購読というのはいってみれば、今流行しているサブスクリプション(定額制サービス)です。いずれは雑誌もサブスクの時代が来ると思っていたところに、新型コロナの流行で一気に加速した。今後、雑誌のサブスクはますます一般化していきます。その波に乗り遅れないために、出版社さんはしっかり準備をしておく必要があるのではないでしょうか。高くて、私も今はKでしか読まないようになりました。ところが電子雑誌は一向に普及していきません。富士山マガジンサービスは、2007年に業界内で最初にデジタル雑誌の販売を始めました。その頃はまだタブレットがなかったのFujisan.co.jpのHP。日本初の雑誌定期購読パッケージを販売するECサイトとして2002年に誕生。取り扱い雑誌数は1万銘柄にも及ぶ。総登録ユーザーは約320万人(2019年12月末時点)

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