雑誌広告2021_11
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日常の明るさや優しさが求められている雑誌広告クリエイティブディレクター/コピーライター雑誌と相性のよい相続がテーマのタクトコンサルティング「相続物語」尾形真理子氏これまでにもいくつか二〇二〇年の広告審査をしてきたのですが、新聞やテレビといった他の媒体に比べて、日本雑誌広告賞がいちばんコロナ禍の暗い空気が漂っていない。それが非常に特徴的ですね。コロナ禍でも、自分の手元で見るものには日常の明るさなり優しさが求められていましたし、そういうふうに作られているんだなと。日常を守りたいという気持ちがそこに表れているんじゃないかと、強く感じました。キユーピーは毎年の常連ですが、「料理は愛の言葉。」というコピーを使うことで、キッチンに立つ人への敬意を伝えています。いつもとCam』に出稿していますが、同じコミュニケーションに見えても、コロナ禍だから受け取り手の印象が変わる。それが上手にできていると思いました。面白いなと思ったのは、北海道紋別市のふるさと納税(第二部・E・銀賞)。若い女性読者を持つ『Can ふるさと納税の情報発信と雑誌ってすごく相性がいいなと思います。受賞は逃しましたが、税理士法人タクトコンサルティングの「相続物語」(第二部・E)のように、ワンビジュアル&ワンメッセージ的な見せ方だと伝わりづらい相続や医療・介護の話と雑誌の相性も実はいいんじゃないかと。さらに、行政でパンフレット等の印刷物をたくさん作っていますが、その情報がなかなか届かない。雑誌の力を介することで私たち生活者への発信力が大きく変わることを伝えたいですね。   

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