雑誌広告2021_11
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印象に残ったのは強い愛を内に秘めた作品フリーアナウンサー中井美穂氏これぞ「金賞!」と思わせる広告は少なかったものの、どの作品も、そのままでいいんだよとか、人を癒そう、暗い気持ちを和らげてあげようといったものが目立った気がします。クーリッシュの「#我が家のアイス事件簿」もそのひとつで、「落ちない。付かない。汚れない。」といった特長もわかりましたし、何より楽しくてかわいい広告でした。こんな作品があるのかと、毎回驚きを禁じ得ないのは「小スペース広告部門」。特に、救心(金賞)の「なんだろう?このドキドキ…」。長く連れ添った夫婦によくある心情かもしれませんが、恋するドキドキではなく、心臓の病気のドキドキを心配する切迫した気持ちが伝わってきて、自分事としても気になりました(笑)。やはり、自社の商品に愛がある広告、あるいは互いに愛がある組み合わせで作られたタイアップに惹かれます。もう強い愛を持った作品しかメッセージが届かなくなってきているのかもしれません。経済産業大臣賞になった『幼稚園』と東芝テックのコラボ企画の「セルフレジ」には、これを子どもに届けたいとか、一緒に作ってみたいとか、想いが感じられますし、いいちこ(シリーズ広告部門・金賞)も、手を替え品を替えた美しいデザインで、ボトルに懸ける愛情がすごい!カロリーメイトの「二〇二〇年、夏、部活。」(第一部・A・銀賞)も甲子園がなかった年だったので、中高生の気持ちを思うと、すごく印象に残りました。    

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