雑誌広告2021_11
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読者と雑誌の間に信頼感があるから予想外の出会いが生まれる (公社)日本アドバタイザーズ協会プリントメディア委員会委員長田原光晃氏今回初めて審査に参加させていただきました。純広にしてもタイアップにしても、様々な広告主のアプローチや表現があり、その仕掛けも含めてすごく幅があることに驚かされました。付録も含めて雑誌ではこんなことまでできるんだという可能性も改めて感じましたし、一広告主としても大変勉強になりました。昨年以来、コロナ禍にある中で多様性の尊重であったり、企業として社会とどう関わるかといったことが注目されている中、カロリーメイトなど、世相や生活者のインサイトを踏まえた広告が印象に残りました。雑誌は読者がわざわざ買って読むものです。それだけに他のメディアより信頼度が高い。雑誌広告は、そうした雑誌のブランド力に後押しされていると思います。つまり、読者からすれば、掲載されている広告も好きな雑誌から一コンテンツとしてリコメンドされていると感じられるのかもしれません。以前、本賞の審査員の方が、「雑誌には人格がある」という表現をしていましたが、まさにそのとおりだと思います。雑誌の人格ともいえる個性あるコンテンツ、雑誌のアセットや価値があるからこそ、読者はそこで予想外の価値あるものを発見できたりします。読者との間に信頼感がある雑誌だからこそ、広告を通じてある種の良い出会い、セレンディピティが起こりやすくなるんじゃないかと、たくさんの作品を見ながら今日は感じていました。   

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