雑誌広告2023_03
2/8

■ちい告■編集部(片岡 良子氏・川瀬 真由氏・大橋 謙譲氏)「ちい告」のコンセプトである「ちいさなモノゴト」がぎゅっと集まっている様子を体現したくて、この形状にたどり着きましたCASE2 「ちい告」は、「広告されない、ちいさなモノゴトマガジン」をコンセプトに2019年5月に創刊した極小フリーペーパーです。ADKクリエイティブ・ワンの公式な発行物ですが、一般的なフリーペーパーにあるような、企業宣伝に関する情報は一切載っていません。広告コピーライターとアートディレクターの「言葉」と「絵」を、広告ではない自由なカタチで、多くの人にお届けするためのツールです。 名刺サイズのカードを数枚重ねた特徴的な形状で、書店やカフェ、ギャラリーなどの隅っこにひっそり設置していただいています。日々たくさんの情報に触れている人たちでも、持ち帰りやすく、記憶の隙間に入りやすい、ライトな文量・サイズ感・内容に設計しています。さらに、デジタルでは表現できない手触りや佇まいにこだわって、紙のみの展開です。 「ちい告」はフリーペーパーという体裁をとっていますが、有益な情報をたくさんの人に届けるための媒体ではなく、小さな感情をひっそりと分かち合うための媒体だと思っています。取り上げているのは、誰かに言うほどでもない、いつか忘れてしまいそうな他愛のない出来事や感情ばかり。だからこそ、発信する側も受け取る側も分かち合えたときの喜びが大きく、人数こそ少ないですが、熱量の高いファンの方がいてくださいます。「ちい告」はSNSを開設していないので、本誌記載のメールアドレスに直接メールをいただいたり、わざわざお手紙をいただくこともあります。以前、ある離島の消印が押されたファンレターが届いたときには、アナログだからこそ生まれる愛みたいなものがあるのだと実感しました。世界観を丁寧に作り込むことでファンになってもらうという点は、出版社由来のメディアと通じるところがあるかと思います。 これまで発行した10号のうち3号は、企業様とのコラボ号です。初めてのコラボは、テレビ東京系ドラマ「捨ててよ、安達さん。」でした。テレビ東京の宣伝部の方から「普段テレビを見ない若年層にもドラマに興味を持ってもらいたい」という相談をいただきました。その後、リクルートスタッフィング様や国連人口基金様とも、コラボを実現することができました。「ちい告」は、誌面が極めて小さく、たくさんの情報を盛り込むことができないため、情報発信目的のタイアップには向いていません。ただ、企業様の思いを、読者の方が受け取りやすいように、「ちい告」ならではの切り口や表現で発信することが可能です。また、「持って帰ってよかった」と少しでも思ってもらえるように、毎号、工夫を凝らしているので、情報メディアというより、「小さな手土産」として、企業様の活動に何かしらお役に立てることがあるかもしれません。 私たち「ちい告」は、まだまだ駆け出しのフリーペーパーですので、様々な可能性を模索しながら、これからも「ちい告」ならではのモノづくりと発信を続けていけたらと思います。plus11広告されない、ちいさなモノゴトマガジン「ちい告」最前線最前線最前線最前線最前線+++++

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る