雑誌広告_05
2/8

思います。 よく言われるように、いわゆる「良い会社」の定義が大きく変わってきています。以前のように短期的な利益を追い求めつつ、株主への説明責任を果たせば良いということではなく、中長期的な視野を持った経営戦略と、株主のみならず生活者も含めたマルチステークホルダーへの対応が求められています。つまり、ビジネスと社会性が不可分となってきており、さらには文化とも親和性が高くなってきています。これまでのように個別のサービスをある特定の方々に知ってもらえば良いということではなく、より広くその社会的役割や意味のもと、共感を得られるようにする必要があると思います。 ここで言う共感とは例えば「課題感の共有」です。「DXを進めたいと思っているけれど、なかなかうまくいかない」という方がお読みくださった場合、そこには「DXを進めるために、まず必要なのは組織作り」とか「人の育成が最優先」など、課題をクリアするための設計図が書かれていることにお気づきくださると思います。技術革新が進んだ結果、ビジネス側の押しつけのようなリリースなどが山のように発信されていますが、追い切れている人はいないと思います。でも、編集者やライターは「この情報は今の世の中で意味がある」という文脈を設計し、その中にビジネスの情報を入れてくれます。ビジネスが産業界だけのものでなくなり、社会や文化をともにつくる存在としての位置付けが強くなった時、そこでの語り方、伝え方が変わるのは必然だと感じています。そこを一緒にトライしていければと考えています。CASEインタビュー: 四方田 隆2dentsu Japan 執行役員株式会社電通 執行役員樋口 景一氏 弊社では昨年から『日経ビジネス』などビジネス系を中心に雑誌やウェブメディアでのタイアップを始めました。従来、我々のビジネスはいわゆる広告業界のBtoBでしたので、普段からのおつきあいをもとに活動をすることで、広く発信をする必要はありませんでした。しかし、世の中のビジネスは大きく変化しており、広告・マーケティングに限らないクライアントの事業成長へのコミットが求められるようになっています。我々のビジネスにおいても、事業を新たに創ったり、大きく変革させること、データ基盤を構築するところからサービス設計まで行うなど、経営変革に伴走するという側面が占める割合が非常に大きくなりました。 こうした状況を踏まえて、我々の新しい提供価値、またそのサービスの内容をクライアントの方々に知ってもらうために、タイアップ広告を始めました。例えば初期の具体的な取り組みとしては、「DX支援で『企業と社会全体の成長』へ 電通グループの知見を生かしたDX組織・人材育成」(日経ビジネス2022年10月24日号)、「電通グループが実装を進める『グロースメカニズム』が、クライアント企業の成長サイクルを加速する」(ビジネスインサイダージャパン 2022年10月27日)というものがあります。 実際にやってみると、クライアントから我々の取り組みに対して好意的な反応があり、新規案件につながったり、相談件数が増えたり、まさに想像以上の効果を感じております。 こうした効果があった要因の1つに、編集者やライターという世の中の変化に敏感な方々が、読者が共感できるストーリーとして創り上げてくれたことにあると思います。今のビジネスでは、既存の領域を超えたものが多くあり、内容も複雑なものが増えています。単純に仕事内容を伝えようとしても伝わらず、もっとそのビジネスの背景や、それに対する思い、ビジョンなどを含めたストーリーが必要になります。しかも、読者が共感するものでないといけない。こうした誌面や記事を作成できるのはメディアに携わる方々ならではだとplus13クライアントの事業成長へのコミット広告・マーケティングに限らない最前線最前線最前線最前線最前線+++++

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る