雑誌広告_05
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編集会議で特集を決めて取材をスタートしますが、取材をしたら先に電子版に記事を出します。その記事をまとめて紙の特集をつくると順番が逆になっています」(原さん)山﨑さんの話にあったように記事だけではなく、デジタルならではのコンテンツが充実しているのも『日経ビジネス電子版』の特長だ。 「インタビュー動画や『日経ビジネスLIオンラインセミナーは紙にはないものとして配信しています。その他にも紙の特集を担当した記者やデスクが登場して、取材のバックストーリーを語る『校了乙』という動画コンテンツはとVE』というても人気があります。さらに『日経ビジネス』編集部がすすめる書籍を丸ごと1冊読めるサービスもあったりと、デジタルの特性を活かした付加価値を提供しています」(原さん) 雑誌広告も、雑誌と電子版で広告を担当するビジネス推進ユニット長の吉村敬さんは「多様化する広告主さんの要望に応えられるのが電子版のメリット」と言う。 「雑誌と電子版の一番の違いはレスポンスがわかることです。最近、広告主さんはKPI(重要業績評価指標)がどんどん厳しくなっています。どのくらいの人がアクセスし、どれくらい広告が見られたのかは電子版でしか正確なデータがわかりません。もう一つは広告に求めるものの変化です。ブランドの認知度を高めたいという広告よりも、より直接的なものを求めるようになっています。セミナーの集客できますか?とか、営業用に顧客データを集めたいといった、広告主さんにはこうしたいという目的があるので、それに合わせることを考えると自由度の高い電子版へと広告が移ってきています」(吉村さん) いち早く雑誌のサブスクをスタートし、着実に成果を上げている『日経ビジネス』。今年の秋には『日経ビジネス電子版』の大幅リニューアルを予定しているという。 「アクセスのデータを見るとスマホからの流入が増えてきているので、そこに対する手当は考えなくてはいけない」と原さんは言う。 「スマホで読まれるとなるとゲームやSNSといった他のアプリと同じレイヤー  6に並ぶことになります。そうなったときにどうやって『日経ビジネス』というコンテンツに時間を費やしてくれるのか。その対策は考えなくてはならないと思っています。一方で、ChatGPTの登場が表しているように簡単にコンテンツが生成できる時代になりました。そうなると逆に本当に中身のあるコンテンツが価値を高めるとも言えると思います。メディアとしての立ち位置をブレさせることなく、そういうテクノロジーをどうやって事業に取り込んでいけるのか。リニューアルに向けて議論を進めています」(原さん) 最後に今後、電子雑誌はどう変化していくのかを原さんに聞いた。 「インターネットが出てきたときに、雑誌とインターネットはすごく相性がいいと思っていました。雑誌というのは、人々の興味・関心がセグメンテーションされたものなんですね。テレビのようなマスではなく、自分の好きな分野において、これです!という答えをだしてくれるのが雑誌だったと思います。インターネットも同じで、自分の好きなものを見る、その集合体だと思うんです。 その中で雑誌の持っているパワーというのは依然として強いと思っています。セグメンテーションがしっかりとしているので、読者の熱量というのは他のメディアと比較しても圧倒的に高いはずです。この雑誌に集う高い熱量の人達を、どうデジタルの世界で抱え続けていくのかということが今後ビジネスにおいて重要になってくると思っています。だから、もっと多くの人に読んで欲しいからといって『日経ビジネス』がこれまでのドメイン(領域)から外れたコンテンツを載せたとしたら、たとえ人が集まったとしても、それはもう雑誌ではないので読者の熱量は下がっていくと思います。そこをちゃんと見極めながら舵取りしていかないと、雑誌の強みというのは失われてしまいます。雑誌のドメインを大事にしながら、デジタルの世界で何ができるのか。そこをブレることなくやっていくことが大事だと思います」日経ビジネス電子版日経BP編集長原 隆氏「雑誌」と「電子版」両方の日経ビジネス媒体資料日経BPビジネス推進ユニット長吉村 敬氏

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