CASEインタビュー: 四方田 隆2株式会社林原サステナビリティ経営部門経営デザイン部コミュニケーションデザイン課課長宗友 洋子氏 コーポレート広報としては、2021年8月の『FRaU』SDGs特集号にタイアップ広告を出しました。「トレハロースが叶える持続可能な食料システム」という内容でした。当社の主力製品は砂糖と同じ二糖類のトレハロースで、食品や化粧品、医薬品の素材として使われています。食品加工では、保水性に優れ、食品の柔らかさを維持する働きや、変色の抑制をすることから、お土産用の菓子などにたくさんお使いいただいています。例えば、餅菓子などでんぷんが主体の食品は、時間が経つと固くなりますが、トレハロースを配合することで柔らかさが持続し、賞味期限延長によるフードロスの削減にも貢献しています。 さらにトレハロースには農作物の環境ストレスへの耐性を高める機能があるので、生産性を向上させる効果もあります。タイアップ広告では、トレハロースが生産から加工、流通そして消費に至る食料システムのなかで様々な貢献をしていることを伝えています。誌面の内容は『FRaU』のWEBサイトでも掲載していただきました。 続いて10月発売の同誌のSDGsのMOOKに、4ページのタイアップ広告を出稿しました。「自然由来の“糖”がつむぐ豊かな食を支える持続可能なストーリー」という内容で、トレハロースの他に多糖類のプルランという素材も取り上げました。さらにご使用いただいているお客様4社(南信州菓子工房、志津屋、宮浦牧場、カルビー)のお声も紹介し、消費者の皆様の身近なところで当社の素材が貢献していることをお伝えしました。この年は、9月にニューヨークで国連食料システムサミットが開催され、12月には東京栄養サミットが開催されました。当社は両サミットでコミットメントを表明しましたが、これらと時期を合わせて、『FRaU』の広告出稿を行い、当社の食の分野でのサステナビリティへの取り組みを連続的に発信しました。 また、化粧品素材に関しては、2022年に、「コスメの“素材”から考える 真の美しさとサステナビリティとは?」という内容で、日本版『ELLE』11月号に見開きでタイアップ広告を出稿しました。これをデジタル版にも転用し、さらに同誌はグローバルに雑誌を展開しているので、そのネットワークでフランスのデジタル版にも掲載しました。こちらはロンドンで開催された国際化粧品技術者会連盟の学術大会とタイミングを合わせての出稿でした。当社はこの大会をスポンサーとしてサポートし、ブース出展も行いました。当社の化粧品素材のサステナビリティのアピールのため、この記事をプリントして来場者に配り、SNSを利用してフランスのデジタル版へのアクセスを誘導するなど、『ELLE』のタイアップ広告を有効に活用させていただきました。 当社はBtoBの素材メーカーなので、製品は直接的には消費者には届きません。何かの製品に配合していただいてはじめて価値を発揮することができるので、そのような事例をわかりやすく伝えるには雑誌が適していると考えています。その中でも、食品や化粧品といった当社の製品が使われている分野と読者層とがマッチしていることから『FRaU』と『ELLE』を選びました。いずれもサステナビリティに感度の高い女性読者が多いので、媒体としてとても適していると考えました。 今年度は、酵素事業で雑誌への出稿を考えています。酵素は食品のおいしさを維持したり、パンやケーキなどのボリューム感を増したりする他に、化粧品や水処理などの用途にも使われていて、一般にはあまり知られていないかもしれませんが、私たちの身近なところで活用されています。酵素がどれだけ私たちの生活に役立てられているか、ということをお伝えするような広告を出したいと考えています。plus最前線最前線最前線最前線最前線+++++17雑誌広告で伝えるサステナビリティへの取り組み
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