lif広告会社の取材から/PAMCo・Ampy・Teads石川知彦(電通)小池まどか(博報堂DYメディアパートナーズ)長勲(マガジンハウス)鬼塚めい(ムサシノ広告社)戦略的メディアプランニングに不可欠な存在雑誌広告のポジティブチェンジ収益のカギはクオリティメディア --4 デジタルを駆使し、雑誌広告やコンテンツの価値を可視化する各社の取材で見えてきたのは、イギリスならではの文化的信頼を背景に、雑誌広告や出版コンテンツが「ブランドビジネス」、「クオリティメディア」へと昇華する姿だ。 イギリスにおける出版ブランドの測定や計測データの指標化、データの共有・提供を行うために広告会社等が出資し第三者機関と運営する非営利団体PAMCo。プラットフォーム(新聞、雑彼らの購読者データは、各誌、PC/SP/読者、さらに300社以上の広告主のサイトとメディアトップ100社とのクロス集計結果などから抽出し、イギリスの15歳以上の人口の約90%を網羅することで全国規模のデータとして信頼されている。さらにコロナ禍を経て生活者やメディア環境の変化に合わせて、統合デジタルデータ化へと進化した。対面で行っていた購読者のサンプル収集をオンラインに切り替え、U※KOMが所有するデジタル視聴者データと統合させることで紙とデジタルオーディエンストータルで4万サンプルを保持。定量的価値を高め、戦略的メディアプランの策定に有効活用され、広告主の満足度アップに寄与する。PAMCoのような業界連合の取組は、コンテンツの価値や優位性を、定量的・定性的数値で可視化し、広告主への提案の納得度tablet通Ampが実際にどれだけの注目を受けているかを示す新しい広告指標で、1000impあたりのアテンション秒数を基準にしている。研究によれば、深くコンテンツに没頭するクオリティメディアが、高いアテンションを得るという。「マーケットは責任ある広告を求めており、環境やユーザー体験の観点からも、高いアテンションを持つ広告がカギ。そのようなクオリティメディアとの連携を深め、共に成長していきたい」と同社は語った。* * * ロンドンの雑誌広告市場の動きは、世界同時であり、日本同様の課題を抱えつつも、各社の戦略は示唆に富む。ただ、それが最先端、最適解とは限らない。雑誌広告や出版コンテンツの力を最大限に引き出す戦略と実行とスピード感こそ、日本が学ぶべき点だろう。向上、出版社がコンテンツパートナーとして選ばれる機会を増やしビジネスチャンスの拡大につながる。こういった業界をリードする動きは日本でも大いに参考になるだろう。)の メディアエージェンシー電ームのリズ氏とメーガン氏がUKの雑誌広告市場について教えてくれた。コロナ禍や近年のデジタルシフトを経て発行部数・広告費ともに減少したものの、雑誌に対するロイヤリティはとても高い。読者の7割が深いつながりを感じており、半数以上が広告も雑誌体験のひとつと捉えている。さらにデジタル媒体においては他媒体と比べ、広告に対するアテンションが最も高いことが分かっており、デジタルの雑誌広告費は前年比で5・4%増加。これらをポジティブに捉え、同社は紙以外のタッチポイントも含めて雑誌バリュープロポジションの向上を目指す。日本同様、GenZとの接触におけるSNSやイベントの活用など、ブランドlifyの中山氏、雑誌チビジネスとしてプレミアムな接点が機能してきている。大手出版社のSNSアカウントからの1ポストは1万5000ポンド(約270万円)するなどビジネスに直結しており、広告主が雑誌ブランドに求めているこの動きに、「雑誌」に対する信頼を感じた。シャーとの提携により、高品質な広告在庫をクライアントに提供することだ。英国の厳しい経済環境の中で、GenZのSNS利用増加や、ニュースパブリッシャーのユーザー数減少、そしてクッキーレス化が進行中である今、従来のユーザートラッキングは確実に変化しており「これが最も大きな破壊」と語る。しかしながら、広告主からの要求は弱まらない。この局面で最も注目すべきは新たな『アテンション指標』。これは、広告Teadsの特色は、パブリッ購読者データを基に広告プランを構築 イギリスPAMCo CEO、レディクン氏Teads、フェルス氏電通Amplify、中山氏※英国のオンラインオーディエンス測定団体15歳以上の人口の90%をカバー!
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