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ブックフェアの取材から/Frankfurt BookFair三浦勇人(世界文化社)吉田千晃(日之出出版)日本の出版社も出展!絵本、児童書を前面に……日本初のコンテンツがここ 10年で着実に浸透Fairぞれに展示されている。中央に位置する中庭には、さまざまな出店がオープンテラスを広げ、ドイツらしくビールを片手に商談を行う姿も多くみられる。ドイツ国内にいながら、さながら各国の文化交流で賑わう港町のようだ。日本の出版社として出展する、小学館、集英社、講談社ブースを訪れると、慣れ親しんだ日本語と馴染みある書影の展示に少し心が安らいだ。コロナ禍前の2019年頃の日本ブースのトレンドは圧倒的に漫画だった。しかしながら、漫画がMANGAとして世界的に浸透したこともあり、現在では新たな挑戦として、絵本、児童書に注力している。絵本賞8冠、47万部突破の国内ベストセラーとなった『大ピンチずかん』をはじめ、日本の絵本は児童書領域でも十分に戦えるとみている。日本らしい表現として漫画ライクなイラストやタッチ、キャラクターが際立つ日本の絵本が海外で受け入れられやすくなってきている。 このたびのブックフェアの大きなトレンドに、「猫」、「お店」、「コーヒーショップ」が挙げられる。グッドフィーリングなコンテンツのニーズが高まっていることに加え、海の向こうの日本の文化、ノスタルジックな空気感が期待されている傾向があるよう。今回も、■村深月、村田紗耶香が現地で講演を行うなど、日本の女性作家への興味関心の高まりが感じられ、以前にも増して来場者から日本の作家の名前を聞く機会も増えたとのこと。日本のコンテンツは、まだまだ全世界的にはマイノリティだが、この10年で確実に様子が変わってきている。ちなみに日本の小説はイタリアで人気が高いとのことだが、情感豊かな国民性と捉えれば納得できる。一方、児童書、書籍の海外ンクフルト・ブックフェア(FBF/Frankfurt Book フルト市内で開催される、世界の書籍トレンドが一堂に感じられる世界最大規模のブックフェア。じつに500年以上の歴史ある見本市で、今年は戦後再開から75回目を迎え、催された。うに6つの棟が並び、ドイツ国内で流通する出版物をはじめ、国別、テーマ別、ジャンル別など棟内各ブースでそれ研修団一行の最終日はフラ)へ。ドイツ・フランク会場内は中庭を取り囲むよ進出においては、翻訳が極めて大事となる。作家が紡いだ世界観をいかにして各国の言葉で翻訳、表現できるかがカギを握るものの、まだまだ日本語を手がける翻訳家は全世界的に数も少なく、優秀な翻訳家の確保や育成も課題のひとつ。国を挙げたサポート体制も必要だろう。特に欧州においては、幼い頃に日本アニメを観て育った世代が親となり、MANGA、ANIMEが子世代へと引き継がれている。サイクルが2巡、3巡を迎えることで、ますます日本のコンテンツが世界に広がる足元が固まった。次なる日本の挑戦として、漫画ライクな児童書と、日本の情景や心情を丁寧に紡ぐ小説を据える。日本発の児童書や書籍が、世界の書店の本棚に多数並び、それらを小脇に抱えた現地少年少女の姿が見られるその日を期待したい。MANGAの次なる日本の一手は?ブックフェア訪問で見えたこと ドイツ中庭にはキッチンカーが多数並ぶ世界大戦後、再開から75回目!      610月18日〜22日まで5日間開

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