雑誌広告2024_02
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事例② 効果  4金融クライアント金融商品問い合わせ数の向上未来は、自分たちの手で守らなければいけない送客。タイアップ記事を経由したユーザーと、経由していないユーザー行動を比較しました。すると、経由したユーザーのほうがクライアントサイトでの滞在時間が157%も長く、エンゲージメント率の上昇に寄与したことがわかりました」 なお、国内の有力メディアが参画する「クオリティメディアコンソーシアム」が発表した調査結果によれば、ディスプレイ広告は「どこ」で見たかも効果に影響を与えるとのこと。ならば、講談社の良質なメディアを介してタイアップ記事に送客したことも、好結果を生んだ要因のひとつと言えるだろう。 さらにデータを分析していくと、「プロレスに興味があるユーザーのエンゲージメント率が高い」という、新たなターゲット(潜在層)につながる発見もあったそうだ。 「このキーワードの発掘は、出版社の持つ多様な記事の制作力と、『OTAKAD』を運用するなかで得た分析力によるところが大きく、講談社だからできたと、胸を張って言えます」 「コンバージョン率の向上にも、出版社ウェブメディアを活用した広告配信は効果を発揮します。とある金融商品のケースでは、タイアップ記事を制作し、講談社メディアからの送客と、講談社メディア内でのリターゲティング配信を実施しました。この取り組みでは、問い合わせをコンバージョンに設定していたのですが、十分な成果を出すことができました」良質なタイアップ記事を作成し、そこに親和性が高く、良質なユーザーを送客することで、広告主のビジネスに寄与する。構造はシンプルだが、これもコンテンツメーカーである出版社だからできることだろう。 出版社におけるデータ活用の未来について、山崎氏はこう語る。 「データ活用は、あくまでメディア収益化のひとつです。しかし、この取り組みを拡大できるかどうかは、ービスごとに点在していたユーザーIDの統合を目指し、全社横断プロジェクト「集英社データマネジメントプロジェクト」を発足。集英社は、本格的なデータ活用に乗り出した。 「弊社にはさまざまな雑誌ウェブメディア、ECサイトやアプリがあります。ですが、これまでIDはそれ*  * 2021年、これまでサ出版社ウェブメディアの未来にもつながるものです。今後も、収益の拡大化を目指し、自分たちの手で、文化を守っていきたいと思っています」 *ぞれのサービスごとに管理されており、統合されていませんでした」と、集英社広告部部長古賀路氏は語る。点在していたIDを「集英社ID」として統合することで、ユーザーは雑誌ウェブメディアやEC、さらにはアプリでも、同じIDでアクセスできるようになる。 「利便性の向上はもちろん、顧客理解が深まることで、顧客ひとりひとりに合ったコミュニケーションが実現できると考えました」個々のデータ量が増えれば、ユーザーの興味関心もていました。しかしサイト内の行動データだけでは、ユーザーの態度変容が見えづらいという課題を抱えていました。 そこで講談社メディアでのユーザー動向も組み合わせることで、『顧客理解の促進』と『エンゲージメントの向上』を図りました。具体的には、タイアップ記事に、講談社メディアから(集英社データプラス)『現代ビジネス』のタイアップ記事から、クライアントサイトへの誘導を図った、サッポロビールの事例CASE②集英社集英社広告部部長古賀路氏「Shueisha Data +」読者データの活用、最大の目的はLTVの向上

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