雑誌広告2024‗09
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CASEインタビュー: 四方田 隆2アシックス商事株式会社国内事業統括部 事業戦略本部事業戦略チーム マネージャー大久 司氏ています。 雑誌の良さは、やはりファンの方が読者としてついているところではないでしょうか。興味を持ってその誌面に目を通すという時点で、かなりターゲティングとして振り分けられると思います。効果でいうと、過去、ファッション誌の『éclat』でカジュアルシューズのタイアップを何度か行っていますが、予想以上の手ごたえがありました。やはり、その雑誌の編集力で表現していただくと、我々の硬く単調な説明とは違う文章力や空気感で読者の琴線に触れます。我々はシューズメーカーでいわゆるアパレルの展開はしていませんので、スタイリングのカットという点で弱みがあります。ただ、いわゆる年齢軸ではなく、感度軸で評価していただけるものになろうとしており、そうしたときに情緒的価値として「なりたい自分」というところをどれだけターゲットとするお客様にイメージしていただけるのかが課題です。この靴を身に着けることによって「あなたがどうなるのか」ということを見せるには我々だけでは限界がある。そのなかで『éclat』や『Tarzan』では、この靴を「どのようなシーンでどうやって身に着けたらいいのか」というイメージを想起させるような見せ方をしていただけるので、一気に靴の魅力が広がっていきます。そこが結果的に購買のひと押しにつながっているのではないかと思っております。 今年1月、アシックス、アシックスジャパンのウォーキング事業を弊社に移管しました。アシックスには「アシックススポーツ工学研究所」という機関があり、そこで人の歩行動作などを分析し、カジュアルからビジネスシーン、運動に特化したスポーツウォーキングまで、それぞれのシーンに適したシューズを展開しております。 雑誌媒体への出稿では、9月に『Tarzan』でスポーツウォーキングのラインアップを通じて、歩くことの価値や楽しい歩き方というものをお伝えします。同誌の特性は、身体を動かすことに対して興味関心が高い人が読んでいることだと思います。メーカーからの発信ですと、ちょっと理屈っぽくなったり、正しく伝えようとすると込み入った小難しい話になりがちです。そこを、編集者の言葉を借りて、フィルターを通して表現していただくことで、読者が知りたい情報をコンパクトに、またメッセージ性を強めて伝えることができると思います。 我々はいま、次のフェーズに移る手前に来ていると考えています。モノを売るところで、もちろん他社と比べて優位性を発揮したいとは常々思っていますが、さらに「歩くことの価値」を知っていただくことによって、初めてモノがポテンシャルを発揮するのではないか。そのプロダクトの魅力だけではなく、「歩くことの価値」をしっかり伝えていきたい。そこで『Tarzan』では、今年5月、2,000人が参加して行われた100キロを歩く大会で、男女2人のライターの方に我々のプロダクトを履いて参加してもらい、体験レポートという形で記事化していただきました。メーカー主語で語ってしまうと「それって本当なのか」ととらえられがちですが、第三者的な視点で「100キロを支える靴」とはどういうものなのかを伝え、あわせて「この靴があったから」という文脈を自然な形で発信できたと思います。当然、商品の価値もそうですが、歩くということに向き合ってきた我々の姿勢というものも表現できたのではないかと思っplus最前線最前線最前線最前線最前線+++++26雑誌広告を通じて「歩くことの価値」を伝える

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