雑誌広告2024_11re
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読者の明日の出来事を変える雑誌との出会い アートディレクター/武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科客員教授森本千絵氏他の媒体とは違い、雑誌広告には、与えようというパワーがより強くあって、解像度も非常に高い作品が多いです。作品そのものの絵の美しさだけでなく、表紙や記事ページを作っている編集者の意思も入った一冊の流れの中に広告が存在するので、この中で良い反応が起こっていた作品が受賞につながったと思います。紙媒体である雑誌。私自身、広告を作っていても雑誌に掲載させていただく機会が減っていて、この先どうなるのかが気になります。入賞の上位にあがってきた作品の中には、ある意味、絶滅危惧種ではないものの、何か叫びのような気配も感じました。三越伊勢丹の「三越〝華ひらく〟小8バージョン包装紙」は、まさに〝たかが紙、されど紙〟。一枚の紙との出会いを、広告主と編集者がどう編んでいくかによって、読者にとっての明日の   生活や出来事が変わっていくわけです。今回、この作品がグランプリに選出されましたが、私の中では雑誌の存在と包装紙に寄せた想いが重なり、そこに希望を託したいという願いを込めて一票を投じました。佐賀県副知事に島耕作が就任するというストーリーで展開された佐賀県の取り組みも、連載ページを持っている雑誌だからこそできた企画です。受賞を機にシリーズ化して、今後も全国各地の声を拾って新しい出会いを生み出していく〝地図〟のような存在として、雑誌にはこれからも活躍してほしいと思います。31

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