アナログ世界とデジタルをミックスするここに生まれる新しい価値料理研究家コウケンテツ氏ire 自宅で毎日作るごはんのレシピを考案し、皆さんに提供するのが僕の仕事ですので、レシピを考案する際、リアリティを一番大切にしています。そこに伝えたいメッセージやオリジナリティを少しだけプラスすることで、自分流のレシピが生まれます。今回審査をさせていただいた雑誌広告の多くの作品からも、レシピ制作と同様の過程を経て作られていることが見て取れたことは興味深く、新たな発見でした。そんな中でも「メディア複合型広告」において、惜しくも入賞外になってしまった「いを込めた、モンブランのInspriting-想手書き-」が印象的でした。アナログの象徴たる存在の万年筆で手書きすることと、最先端のデジタルをミックスすることで、〝想いを込めて手書きする〟というシンプルな普遍的価値の存在意義を高めてくれると同時に、新たな意味と価値を創出させ、世代を超えて別の次元に我々を運んでくれる。伝統的な郷土料理に革新的技術を融合させ、新たなジャンルの料理を創作する、という感じでしょうか。そのようなまだ見ぬ未来に想いを馳せ、ワクワクさせてくれるのが、雑誌広告の持つ大切な役割のひとつだということも再認識できました。各界のトップランナーのみなさまとご一緒させていただいた一日は、最高に刺激的でした。心より御礼申し上げます。34 W
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