雑誌広告2026_04
4/8

ウェブでの連載やイベントへの参加など、編集部の一員に近い距離感で活動してもらっているため、こういう少人数制となっています。――大きく分けて2つのタイプがありますね。講談社や光文社のような「社内横断型の組織」、オレンジページ、集英社、マガジンハウスのような「媒体に紐づいた組織」です。後者の属性はわかりやすいのですが、前者の場合、クライアントからはどう見られていますか?原 ドクチョー総研は始まったばかりの組織ということもあり、新規のクライアントから指名で入ってくることはまだ少ないですね。インサイト調査などを実施した後のリリース発信を通じて認知を広げ、そこから各媒体への出稿へとつなげていく。社内の情報ハブのような役割を担っています。丸田 MCLも近い状況です。基本は各媒体への相談がベースにありつつ、そこからMCLを絡めた実績を増やしている段階です。ただ、従来の雑誌の「広告枠を売るビジネス」には限界を感じており、それが読者コミュニティの活用に力を入れている理由でもあります。もっとマーケティングの上流から相談をもらえるよう、セミナー登壇などのPR活動を強化しています。――それぞれの読者コミュニティを活かした事例は?小坂紗希(マガジンハウス) 出版社の強みは、単なるデータ分析ではなく、編集者視点で「この言葉が刺さるのではないか」というコンセプトメイキングまで落とし込んだ提案書を作れること。そういった点も含め、年間を通じたマーケティング施策としてご好評いただいています。中込 現役大学生に向けた、「デジャヴュ」のイベント事例があります。イベントは授業形式で行い、メーカーの開発担当者やPRの方と直接会話しながら製品を試してもらいました。私たちの組織の特徴は読者の顔出しをマストにしていないことです。自分を発信することより、「純粋にファッションやコスメが好き」「雑誌作りに参加してみたい」という女の子たちがたくさん参加しています。そのため、女子大生の等身大の意見を聞くことができる。その点が企業様に非常に喜ばれています。岩井 『オレンジページ』では「ほぼ1000人にききました」という読者の声をまとめた連載枠を持ってい花王様の「めぐりズム」の事例があります。「目を温めることで血流が良くなる」というメカニズムを体感してもらうため、ハナコラボのメンバーと一般読者を招いたイベントを実施しました。ヨガインストラクターを呼んでセルフケアを学びつつ、オンラインでも50人が参加しました。ハナコラボのメンバーは、単なる参加者ではなく、司会を任せられるスキルを持った方もおり、プロのタレントさんを呼ばなくても、コミュニティ内だけでイベントの座組が完結できるほどの多様性が強みです。原 オーダーメイドスーツを展開するオンワードパーソナルスタイル様との取り組みがあります。広告の露出を前提にしたものではなく、伴走型のインサイト調査です。「働く女性が増えているのに、女性向けのオーダースーツ市場が伸び悩んでいる」という課題に対して、まずは光文社が抱える30代〜50代の女性読者に向けて定性・定量アンケートを実施しました。みを、より活かしていくための組織であり、読者という「顔が見えるデータ」をビジネスの課題解決に活かしています。浜本壮大(マガジンハウス)私たちは「ハナコラボ」という約200人の組織を運営しています。70%が30代で、料理家や写真家なども含め、それぞれの「好き」に特化した方々が所属しています。他の媒体と少し違うのは、『Hanako』の世界観に共感していただける方を編集部がスカウトし、面談をしたうえで加入していただいているところです。普通の人の生の声それが集まる場コミュニケーション事業第二部丸田健介氏メディア・コミュニティ・ラボ講談社講談社のメディアが持つ読者コミュニティを企業のマーケティングに活用していくための組織として、2022年6月に発足。『VOCE』や『ViVi』などの女性誌のほか、『クーリエ・ジャポン』といったビジネス誌など、多様な媒体の読者データをもとに企業の課題解決を図る。4

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る