ますます重要になっていると思います。ただ、それは読者の熱量に支えられているのも事実です。その熱量を保つため、どういった工夫をされていますか?原 私は社内の体制やマインドセットが最も重要だと考えています。これまではコンテンツを作るために読者調査をしてきましたが、今はそれが広告や企業のマーケティング活動支援などビジネスにも直結する時代です。「ただ会員を集めて終わり」では絶対にダメで、読者にとっての明確なメリもあるラボメンバーの方にお願いしているのですが、クライアントと一緒に作っているからこそ、金沢の名所といった「メジャーな観光情報」だけではなく、山の上にある小さな古民家のような「読者が本当に知りたいディープな情報」を伝えることができます。――雑誌を取り巻く環境が厳しさを増している中で、読者コミュニティの価値はットや還元がないと、継続性も質も担保できません。単にコミュニティを作るだけでなく、読者と真剣に向き合い、一緒に誌面を作っていくという姿勢に、会社としてもっと力を入れなければならないと強く感じています。中込 『non-no』の場合は、大学生活という限られた期間だけの所属だからこそ、読者が「今しかできない」と思って熱量高くやってくれています。そこで、私たちも単に読者調査をするだけでなく、個別で仕事をお願いする時などには直近のブログの感想を添えて、見ていることをきちんと伝えます。また、彼女たちに還元できることとして、SEOの講習会をやったり、ビジネスメールの書き方をサポートしたり、それが結果的に彼女たちの就活に役立っていると思います。感覚としては、もはや「親戚の娘」みたいな距離感でお付き合いしていますね。丸田 広告側の人間があまり偉そうに言うのもなんですが、読者組織の熱量を保つ根幹は「編集者が読者一人ひとりとちゃんとコミュニケーションを取るのを諦めないこと」に尽きると思います。例えば、弊社の『mi-mollet』というウェブメディアでは、読者のコメントに対して編集者が全部返信しているんです。そうやって「自分がメディアの輪の中に入れている」「作り手とつながっている」という感覚を持ってもらい続けること。それが何より大切だし、コミュニティ作りの根幹なのだと思います。* * *――読者コミュニティをシステムとして「勝手に自走させている」のではなく、編集者自身がコミュニティの中にどっぷりと入り込み、一緒にメディアを作っていく。出版社の読者コミュニティの強みとは、効率化とは真逆の、こうした「信頼関係」と「熱量あるコミュニケーション」にあるということが、今日のお話でよくわかりました。本日は貴重なお話をありがとうございました。読者の熱量を保つための工夫デジタル編集長中込直子氏『Hanako』が扱うフード、ビューティー、トラベル、ライフスタイル、ビジネスの5つのジャンルで知見を持つ読者が、編集部によるスカウトによって参加するコミュニティ。同誌のコンテンツ作りのほか、イベント登壇など活躍の場は多岐にわたる。会員数は約200人。ハナコラボマガジンハウスディレクター浜本壮大氏ビジネスプロデュース部小坂紗希氏7
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